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身近に潜む危険生物 ― マダニを観察してわかったこと

今日は流石の自分も少し身の毛もよだつ・・・でも興味深い生き物、「マダニ」について書いてみたいと思います。先日、ササの花の写真を撮りに言ったときに期せずしてマダニの標本を手に入れ、顕微鏡で観察&撮影してみました。せっかくなのでその写真を交えながら、また過去の衝撃写真などをほじくり出しながら、マダニの生態や危険性、そして観察から得た気づきを紹介します。


マダニってどんな生き物?

マダニは、節足動物門クモ綱ダニ目に属する生物で、草むらや森の中に潜み、哺乳類などの血を吸って生きる外部寄生虫です。

特徴:

  • 成虫は1~4mm程度(血を吸うと1cm以上に膨張)
  • 硬い外皮(背板)をもち、体は平たく楕円形
  • 8本の脚をもつ(クモの仲間)

実際に観察してみた

写真は、顕微鏡を使って観察した標本です。拡大して見ると、口器の鋭さや、硬い外殻の質感まで見えてきます。思っていた以上に“装甲”がしっかりしていて、まるで自然界の小さな戦士のようでした。

こいつら以外と早く動くので本当に要注意です。あれ?いたかもな?なんて思ってたら大変なことになる可能性もあるわけで・・・


なぜマダニが危険なの?

マダニが問題視されるのは、単に血を吸うからではありません。重篤な感染症を媒介する可能性があるのです。

代表的な感染症:

  • SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
  • ライム病
  • 日本紅斑熱

これらはすべて、マダニが病原体を運ぶことによって人に感染する恐れがある病気です。特にSFTSは、致死率が高いため注意が必要です。

自然観察やハイキング、キャンプなどを楽しむ方には、次のようなマダニ対策が有効です

  • 肌の露出を減らす(長袖・長ズボン、帽子)
  • 虫よけスプレーを使用する
  • 帰宅後すぐにシャワー・着替えをする
  • ペットにもマダニ対策を

ちなみに(過去写真ですが)、野生のエゾシカの目の部分についた吸血中のダニはこんな感じです。これ、絶対に違和感しかないでしょうが、取り除く術が無いのでしょうね・・・可哀想。

さらにこれが吸血を続けると、「納得」してポロリと自分から落下します。これまた過去一の衝撃ショットです。ちなみに、これは「グラウンド」に落ちているのを発見して撮影したものです。まさに「観察眼」のなせる技ですw

観察して感じたこと

マダニは「ただの害虫」として嫌われがちですが、こうして間近で観察してみると、彼らの生存戦略や構造の精巧さに驚かされます。もちろん、実際に噛まれるのは避けたいですが、知ることによって恐れすぎず、正しく対処できると感じました。ただ、最近は死者も出ていますので、とにかく要注意です。

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