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空 鳥 雲

🌅なぜ朝陽や夕陽は赤く見えるのか?

昨日の夕陽があまりにも印象的だったので今日はその写真などを元にして、きっと誰もが「うわ、空が真っ赤だ…」と見とれてしまう朝陽や夕陽の「赤さの理由」について、少しだけ科学の視点でまとめておこうと思います。

空が青いのに、なぜ夕陽は赤い?

普段、空は青く見えるのに、朝や夕方になると太陽は赤く染まります。これは**「光の散乱」という現象によるものです。

太陽の光は「白色光」といって、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫など、さまざまな色の光が混ざっています。この光が大気中を通ると、波長の短い青や紫が空気中の分子に散らされ、波長の長い赤や橙はそのまま進みやすいという性質があります。紫も散乱されますが、人間の目は青に対する感度の方が高く、また紫外線は多くが大気に吸収されるため、結果として空は「青く」見えるのです。レイリー散乱(Rayleigh散乱)というものです。

👉 昼間は太陽が頭上にあり、光が直線的に届くため、青い光が散乱して空が青く見える。
👉 夕方や朝は太陽の角度が低く、大気を通る距離が長くなるので、青い光はたくさん散乱されてしまい、残った赤い光だけが届くようになるのです。

🔥「真っ赤な夕陽」になるときの特徴は?

では、時々見かける本当に真っ赤”な夕陽。あれは普通の夕陽と何が違うのでしょうか?以下のような条件が重なると、空がより赤く、時にはオレンジや深紅にまで染まります。

1. 空気中にちりや微粒子が多いとき

火山灰、黄砂、PM2.5、あるいはただのちりや水蒸気などが増えると、散乱がより強くなり、赤系の色が強調されます。

2. 空気が湿っているとき

湿気の多い日は光がぼやけて広がりやすく、赤やオレンジのグラデーションが柔らかく広がることがあります。

3. 太陽が地平線ギリギリのとき

空気の層を最も長く通る瞬間なので、青や緑は完全に消え、赤色の成分だけが地上に届くため、真っ赤に見えます。

昨日の太陽がやたらと赤く見えたのはこの3点すべてに関連していそうです。

夕陽に照らされる樽前山と風不死岳。もし噴煙を吐き出すようなことがあったら面白い別な美しさの光景が見えるのかもしれませんね・・・噴火はしない方が良いのですが

📸真っ赤な朝陽・夕陽を見たら・・・

もし「今日は夕陽が異様に赤いな」と思ったら、ちょっと空気の状態を気にしてみると良いのでは?

以下のような現象と関係していることがあります:

  • 風が強かった日 → ちりが舞い上がっているかも
  • 火山の噴火のあと → 火山灰の影響
  • 黄砂の時期 → 空気中の微粒子が多い

⠀赤い夕陽は美しいけれど、それが空気の汚れを反映している場合もあるんですね。それはインドで体験しました。コロナ前の活況なインドでは、大気汚染がとんでもないレベルになっていました。太陽が南中している時間帯にもかかわらず、太陽は赤かったのです。

🌇まとめ:夕陽の赤は、地球のフィルターアート

  • 🌈 太陽の光はもともと「白色光」
  • 🌀 大気の厚さとレイリー散乱によって「赤」だけが届く
  • 🔥 空気の状態によって「真っ赤」に見えることも
  • 📷 見かけたらシャッターチャンス!でも、空気の情報にも注目を

⠀夕陽や朝陽の色は、単なる美しさではなく、空気の状態や大気の働きを“目で見る”サインということですね。

次に真っ赤な空を見かけたら、ぜひその背後にある“科学”も思い出してみてください!

ちなみに、カメラの測光のモードを中央だけにした場合と全面にしたときで全然変わりますね。月を撮影するときにはいつも中央測光にしているので、大体常にそんな感じで撮影しています。カメラもなかなか奥が深くてねぇ。

ちなみに低い位置の月が赤く見えるのも同じ理由ですね。

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