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子豚の解剖

今年も子豚のシーズンがやってきました。養豚業の方から病死ではなく圧死した子豚を譲り受けて、毎年恒例の行事になりつつあります(いつもいつもわがまま企画ありがとうございます)。

今年度は中学校の夏期講習特別講座ということで、動物の学習をする中学2年生を優先して4名9班の36名希望者限定企画。でも、雑多な集団でこの実習をするのはいろいろな問題もありそうですから、サポーター役の醸成のために昨日は第一弾として中学1年生と3年生の科学部のメンバーで予備実験。どのくらいの時間がかかって、「抵抗感」はどんなものなのか、この学校ではという確認をしました。

ところがこれはもう大変なことになりました。今まで取り組んできたどの集団よりも圧倒的に集中し、興味関心の高さも抜群。
テキストベースの知識を持っているので、それと実物が合致していく喜びみたいものを随所で感じ取ることができました。

実習時間は2時間30分程度にもなりました。全員白衣は持っているものの、気がついたらその白衣も意外と汚れていたりして、注意力がいろいろ分散していて面白いなという感じでした。

まずは外部形態を確認して実際に切り始める場所を確認してあとはその都度確認をしていく感じでした。4班で展開したので、このくらいの人数だとちょうどいいなと思いました。

横隔膜を触ってみて「ウォー」だし、臍帯から肝臓に入っていく様子をみて「ウォー」だし、実際に血液に酸素を送り込んで動脈血の鮮やかな赤を見て「ウォー」だし、肺と心臓を取り出して酸素を送り込んでみて「ウォー」です。


そして、「持って帰りたい」の連続でした。タブレットで画像に保存したり、明日ガラス瓶持ってくるんで保管しておいてくださいとか、この毛皮は鞣したいという感じでした。

途中から、隣で活動していた「ダンス部」が私たちもみたいと乱入してきたり、高校生が「今日できなくなったんですが、いつできるんですか!私たち!」と覗きにきたりで、なかなか面白かったです。

このあと13頭は確保してありますし、昨日利用予定だった5頭分も保管してあるので、高校生や今回できなかった生徒たち分にはまだたっぷりありそうで、次のチャンスもまた有効活用できそうです。

ちなみに今回はデュロック種という赤毛の子豚の毛皮を確保しました。しっかり鞣して何かに活用しようと思います。
圧死させられた子豚たちも、ここまで活用されたらゴミとして扱われるよりずっといいですよね。

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1 コメント

  1. この仕事を続けていて良かったですね。どれだけの経験値があっても、いつ出会えるかわからない「その瞬間」「その空間」に立ち会えた時が幸せだと思います。もちろん子どもたちも、この先生に出会ったからこその経験。そう言えば、同僚として「馬の目玉」を直に見せてもらえたことを思い出して、それもまた幸せな経験でした。今更ありがとうございました。
    それにしても、当たりかハズレで分類したくないけど…ハズレ(と言わざるを得ない)大人が多すぎる。人手不足のこの業界、採用試験一次を通ったと喜んでる人も多いけど、それで「私は選ばれた!」と思っちゃうのは困りますよ。何が困るかって、彼らの後始末は結局先輩たちが黙ってやっているのだ。私も「4ヶ月で退職する若者」の一番近くで仕事をしていて、なぜか責任を感じて、しかし私が責任を感じる必要はないという結論に辿り着いたのがつい最近。
    あー、こんな愚痴を書くつもりはなくて、解剖はワクワクするよねーと思っただけでした。

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