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Don’t you wonder sometimes ?

実験 観察 教材

煮干しの解剖〜カタクチイワシ

本校のオープンキャンパスとして理科の授業をやることになりました。一コマ50分。

薄層クロマトグラフィーで油性のインクを分解してみるという化学分野の実験が一つ、もう一つは煮干しの解剖という生物分野をということでやることになりました。

液体窒素を使った実験という「エンターテインメント」的な内容から割と本質的なものに変更できたのは良いかなと思いました。

「たのばら」形式の木枠正方形標本は今回は見送り。理由は参加人数が全く読めないことと準備時間が全く取れないことです。基本に立ち帰り「プラスチックシャーレ」方式に戻して実施することにしました。

これ見本ですが、順次貼り付けていったので、バランスが最悪ですw。

ガイドラインに沿って綺麗に切断しないと台紙はシャーレに入りません。最初に「器用だと思う人」って確認をすると誰も「器用」だとは言いませんでしたw。現に「シャーレに入らない」とか「一度入れたら出てこない」というオチになっていましたが、微調整してしっかり台紙は出来上がり。

一応煮干しについても聞いてみると「好き」って子はほとんどいませんでしたが「知らない・見たことない」子もほぼいませんでした。

早速解剖に入ります。まずは眼球を取って、片方からは水晶体を取り出します。その時点でもう「水晶体に黒いのついてて」みたいな感じです。「指で擦ったら取れるよ」みたいな感じでガンガン進んでいきます。

脳をとるのも意外と上手にできていて「器用じゃん!」という展開になりましたw。まあここまでは乾燥した状態の煮干しベースです。

消化器官は乾燥した煮干しでは厳しいので、水につけておいたもので。それが一様に「うえぇ、気持ち悪りぃ」になってちょっとびっくり。この子達の大多数は昆虫とか無理なんだろうなと思いました。ちょっと残念な感じがしました。

まあそれでも誰かが「これ胃ですか?」と発見するとみんな俄然頑張り始めます。こういうところでも「個人学習」じゃなくて「協働」って大切なんです。「ここにあったよ」とか「こうやったら取れたよ」って、初めて顔を合わせた仲間でも自然に教えあったりできるんです。大人ってなかなかできないかもしれませんが、子どもって本当に柔軟ですからね。

なんやかんやで完成目前で、名前用のシールが全て使いきれていないのが気になる子が出てきます。「耳石」どこにあるんだってなるんですね。ちょっと時間はオーバーしましたが、ちゃんと耳石を取り出せてご満悦な子もいましたので、全般的にはよかったです。

「中学校で待ってるよ」って話をして、解散しました。何故か一人は忘れて帰っていましたがね。

そうそう、せっかくなので胃の内容物も顕微鏡で確認しました。

珪藻土を観察したときと同じような珪藻が見えてちょっと嬉しいです。

こんんどは生のイワシのえらを観察して見たいなと思いますね。もちろん胃の内容物も。

こういうのをきっかけに「色々な角度からものを見る」習慣をつけるきっかけになって欲しいなと思いました。

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1 コメント

  1. いろいろな角度からものを見ることができるような「日常指導」が必要なのですね。
    いろいろな角度からものを見る「余裕」がなくなってます。若い教員は、その「余裕のなさ」がスタンダードで…すると幾分余裕を知っている高齢者世代が、また知恵を絞る展開です。
    この循環を悪循環と呼ばないために、私は今日も多様な見方を探る乗ってでした。おわり。

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