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Don’t you wonder sometimes ?

実験 観察 教材

ピペットってなかなか難しいのかもな

今日、科学実験の授業を覗かせてもらいました。いやもう第一回なので「こういうのが本当に大切」というのを目の当たりにさせられました。こういうのをしっかり積み重ねていくのが重要なんですよね。スキルアップのためには、唐突に何か凄いことをやるのではなくて、やっぱり基本から積み上げないとダメなのです。

そうそう、何年か前の理科教員の研修会で、まさかの「ライターで着火できない問題」に直面して、「 こ れ は ま ず い 」ということになったのを思いだしました。

今日見ていると、酸素の存在を確認するために、火のついた線香を入れるという作業がありましたが、線香を真っ直ぐ持つか、試験管を傾けるかしなければ入りませんよね。それで結構苦しんでいました。入らんってことで。でも、色々調整して「そっか、真っ直ぐたてれば入るのか」とわかったようで良かったです。

あとはピペット。2mLとって試験管に入れるという作業ですが、ピペットの使い方がよくわかっていないのです。
握り方もそうなのですが、きっと「どうして上がってくるのか」とか「どうして流れ出ないのか」がわかっていないので、必死に「2mLの線」で止めようと頑張るのです。

でも、例えばまずは2mLを気にしないで吸い込む。そしてそのまま手を離してもこぼれ落ちないよって事を認識しなきゃいけないんですよね。
じゃあそういう感覚はいつ手に入れているのか?実はこれ、時代と共に変わってきているように思うのです。

前任校で「水上置換」で気体を捕集するので、水の中で試験管内の空気を完全に抜いて立てて持ってて!という指示の行動ができない例が散見されました。逆さにした容器を水の中に入れると水が入ってこないという経験がきっとないのでしょうね。だから抜き方もわからない。

今回のピペットもきっと原因は似ているはず。たとえばストローで水を運ぶにはどうするのか?上の部分を指の腹でも押しつけてやれば大気圧の関係でもちろんこぼれません。10m程度までw

ピペットの構造だって同じなので、たくさん吸い込んで2mLまで放出したらもうこぼれ落ちることもないのにね。今はもうピペッターがあるのでしょうが、仕組みを理解していないのはダメだよね!

色々な経験を積んで実験マスターになって欲しいなと思います。

そうそう、先述の研修会@大人向けでは、被覆付きのコードを配ったら「ワイヤーストリッパーないなら被覆は剥がせない」って話になっていました。指の爪がすべてなくて、歯も一本もない人の言うことだぞって思いました。もちろんろん思っただけですがねw。

だから前も書きましたが「知識注入がすべてだと思わないでね」って話なのよね。だって男子の一人が「駒込ピペットってこんなのなんだ」ていってたもんな。知ってるのよ、でも触ってないのよw

ってことで、色々考えていることが同じ方向を向いている人がいることを知れると色々頑張れるよね。ベクトルが同じって事だけで。ただみんなのベクトルの長さが凄いのよ。ま、少しでも同じ方向向いてりゃ良いよな。逆向きにはならないように気をつけねば。

ってことで、本日の弁当作り時のBGMはエレファントカシマシに「新しい季節へキミと」を10回以上聞きました。やっと新しい職場でそんな気分になってきた。

彩るぜ明日のグラデーション!

モノクロじゃありませんようにw


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2 コメント

  1. 2年生の説明文に「たんぽぽのちえ」というのがあって、花を咲かせた後は軸を倒して休ませ、その間に種に栄養を送って太らせる」という記述があります。
    しかし、たんぽぽは知っていても、首飾りとか冠を作って遊ばない子がほとんど。担任が「たんぽぽの茎(ホントは軸)を割いて水につけるとクルクルっとまるまるでしょ?」と言ってもほとんどがハテナ?
    そして休み時間になっても、誰もたんぽぽを取りに行かない。だから私が取ってきて実演して見せて、初めて「えっ?これ、どうしてこうなるんですか?」「やってみよう」となる。(でも数名だけ)「割けるチーズに似ている!」という素晴らしい発言に「チーズの方がたんぽぽに似てるんだよ」と返しちゃったのは、私の失敗(笑)

    子どもの遊びとして大前提になっている(と思ってきた)ことが、もうずいぶん前から誰も知らないことになっていて、教員自身も知らなくても困らなくなっている。
    道徳の時間も、例えばこの話が教材だったら「たんぽぽの気持ちになって、頑張ることの大切さを考えましょう」なんて最初っから書いてある。
    たんぽぽは別に努力が大切だとは思ってないし、そもそも「思う」という感覚でもないはず。
    実物や実体験ないところに美徳ばかり求める現場…今日は再任用でありながら夜のPTA会議に出席したので、ちょっと気持ちがやさぐれてました。

  2. 「知恵」とした段階で擬人化なんでしょうが、普通に読んでいくと「そうだったんだ!」今度見てみようにつながりそうで良いですよね。
    ところが最近はそういうつながり感に乏しい気がします。でも、それって「どこかの段階の大人の問題」が大きいのではと思っています。5年くらい前の某団体の全国教研で、「虫嫌いの保護者を産みだした自分たちの責任を痛感する」という話をしましたが、きっとそういうことなんだと思うのです。これってどこかで連鎖を切らなければ回復不能です。
    今の学校にスーパー昆虫マニアくんがいて、先日動物園に行ったときにも、葉の裏に大量のハバチの幼虫がついていたのを見ていると近づいてきて「ハバチですね!正式には何かわからないけど」といっていました。そこについてきた数名の男子が「へー見ただけでわかるんだ、すげえな」ってなっていましたので、こういうところを大切にしたら良いのだなと思いました。
    きっかけなんだよね、きっと小さなきっかけで「好き」「嫌い」とか「見えないことにする」という展開になるんだろうなと思いました。
    まあ、お互い腐らずできることを地道にやるしかないって事ですね。
    自分の周りには幸いそんな危機感を感じてくれる仲間がいて、「サークル再開して色々教えてくださいよ!」ってなっています。今は連絡も簡単に取り合える時代ですから、うまく回せそうですが、教員の多忙化故なのか、連絡がうまく取れない人もいて、1996年にスタートしたときよりも「え?」ってことが頻発はしていますw

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