「小魚でカルシウムを摂って丈夫な骨を作ろう」とか「牛乳にはカルシウムが豊富に含まれる」と言うような一般的な文言がおかしいので、せっかく科学を勉強したんだっただ正しく言えるようにしようという時間を確保しました。
塩分の取りすぎと言うのと同時に「ナトリウムの取りすぎ」と言う言葉も同義のように言われるのですが、ナトリウム取りすぎと言ってもナトリウムなはずはないですからね。
と言うことで、「ナトリウム」を使った実験です、と言っても実際に見て、水の溶かしただけですが。
まずは、ナトリウムの観察。石油の中で保管されていますが、表面はもう金属光沢はありません。小片を取り出してカッターナイフで切断して「金属光沢」を観察します。「すげー」と言う声と「何度こんなに反応が速いの?」と言う声が入り乱れます。
そして、十分注意して(メガネ、観察距離、投入する粒の大きさ)、ビーカー内の水に金属ナトリウムを落とします。すると激しく反応して球状になりどんどん水に溶け込んでいきます。最後には火を発して無くなります。水は水酸化ナトリウム水溶液になってしまうのです。
「ナトリウム取りすぎ」は論外な文章だと言うことを認識できたようで、「カルシウム」のことを調べて、牛乳や骨のカルシウムの化合物について調べてレポートにまとめてくれました。
そもそも骨ってどんなものなんだろうと言う話になったり、牛乳って電解質なのか?となってきましたので、久しぶりに「カルシウム」を溶かしてしまった骨と、牛乳の通電性を確認する実験をしないとダメになりました。こう言うのはいいですよね、やりがいがあるってもんです。
どんどん広がって話題がそれで持ちきりになるんですからね。
この実験でわかる各種事実
*水に浮くことからナトリウムの密度は1.0g/cm3以下である(実際は0.968)
*ナトリウムはイオン化傾向が大きいので常温の水と反応して水素を発生する
*そしてどんどん水の溶けて小さくなる
*球形なので水と接している一点では水素を反応しているのでナトリウムを浮かせるような動きになる
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