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タコマンマ

この「タコマンマ」というのは北方系のタコである ヤナギダコの卵巣です。
これを食品として呼ぶときの北海道太平洋沿岸地域における呼称ですから、つまり方言です。マダコの卵である海藤花に相当しますが、マダコのように小さな卵ではなく、大型の卵なのでなかなかインパクト大です。だって長径が2cmくらいありますからね。マダコの卵の数倍以上の大きさの回転楕円体型で、色は綺麗なクリーム色。生のままだと透き通っていて中の模様が見えますが、茹でると炊いたお米のようになるので「タコマンマ」呼ばれています。

これ、卵巣膜に覆われていて、今回購入したものはいずれもソフトボール大です。大きくてこの中に何個の「卵」がはいっていて、前回のニシンのように、これがすべて孵化したら何匹のタコになるのかなぁなんてちょっと思いながら、キッチン用のハサミで卵巣膜に穴を開けます。

卵に栄養を与えるために結局すべてがつながっている訳なのですが、それが中心になって形の悪い葡萄の房のような感じになります。完熟な感じで、引き上げると離れてしまうものも沢山あります。

そして、栄養を届けるのはやはり血液ですから、血管の流入するところには血液がたまっています。これですね。
ん?どれ?ってなりそうですが、青っぽい部分です。タコの血液もイカと同じで色素がヘモシアニン。銅の化合物で青っぽいのです。活イカや活ダコで食べるとき、もし真っ赤な血液が噴き出している状況だったらちょっと食欲をそそりませんよね、普通の精神構造だと。薄い水色のような血液なので平常心で「ウマっ」とかいう訳なのです。

絶妙な模様があって、これが気持ち悪いという人もいそうです。そもそも集合体恐怖症的な人はダメかもな、まあ、明太子とか数の子とかも同じといえば同じですが。

少しバラバラにして、醤油等でほんのり味付けをしてしばらく放置。はっきり言ってめっちゃおいしいんです。
北海道の回転寿司だと、季節によっては「たこまんま」という軍艦が流れています。コスパも良いでしょうし、おいしいし、珍味的位置づけでしょうから、食べるまで勇気が必要かも知れませんが、チャンスがあったら是非食べてみて欲しいものです。

あ、とにかく大量の卵なので、きっとプリン体を気にしている人には強敵でしょうし、オーナーであるタコにとっては悪魔の所業だということを理解していればという意味になりますがね。


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せっかくなので北海道のタコの水揚げ量と収入金額のグラフです。

2019年タコの価格の高騰はなんでしょうかね?たこ焼き業界とか大変そう。

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