新聞に北海道のサケの捕獲量の一覧が出ていました。みてみるとどうやら全道的に安定の大量だったようです。
それも前年比で見たら尋常ではない数です。
一覧はこんな感じです。
北海道全体で前年比8割増です。
定点観測的に覗きに行っていた千歳川にかけられているインディアン水車でも、堰き止められたサケたちが大変なことになっていました。
自分よりずっと高頻度に、それも毎年来ているような雰囲気のお爺さんが今年は絶対におかしいんだとい「解説」をしてくれていました。
繁殖・産卵のために戻ってきたサケが目的地に到着する前に捕獲されるのは仕方ないとして、我慢できずに散乱してしまうなんていう光景は見たこともないので。
養殖の技術や放流先の海の状況が良かったのでしょうが、これだけ大量のサケたちを支えてきた海の「えさ」たちは間違いなく激減したことになるはずです。まあ自然の摂理でこうやって「波」があることで生態バランスがとられているのですが、「産業」として考えると深刻かもしれません。
毎年こうやって「前年比8割増」とは絶対になりませんからね。
ちなみに今年度インディアン水車に水揚げされたサケを生きたまま運搬するために道東のナンバーをつけたトラックが来ていました。件のお爺さんの話だと、全道に運んで養殖に使うんだということでしたが、全道でこんなに採れているのであればそれ必要だったのかな?と思いますが、確かに他の地域と比べると、「えりも以東」は「わずか4割り増し」ですもんね。そちらの方に運搬していたのでしょうね。
そうなると気になるのが前年や今までの経年変化です。
国立研究開発法人水産研究・教育機構 北海道区水産研究所のサイトに出ていましたので画像にして借りてきます。
まずは放流数です。
そして来遊数。
この二つの表で注意しなければいけないのが単位ですね。放流数の単位は(百万尾)来遊数の単位は(千尾)です。圧倒的に桁違いですね。
全国的に見ても北海道が圧倒的な数を放流し、圧倒的な数が来遊しています。
放流数でみてみると茨城県はもう放流事業やめてしまったのでしょうか?
問題になるのは回帰率ですね。単純回帰率の数値がでていました。これも全国ですが、現実的な数値が見えてきます。自然界は厳しいんですよね。
そして回帰率の経年変化はグラフにすると見えてきます。
もの凄い数が回帰した今年のデータがどうなるのか気になりますが、安定しているわけではないのですね。
自然が相手です。海水温や餌の状況、多くの不確定要素が沢山ありますので。
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