中学校二年生の最後の単元である電流のはたらきの部分を学習しています。ここは、抽象的な内容が多かったり、グラフ化・計算などの処理も結構あったりして、嫌われる分野の一つです。
でも、現実問題として考えると、「電気なしの生活」は不可能で、今の中学二年生も、北海道では胆振東部地震でブラックアウトを経験し実際に電気の重要さをいたいほど経験した記憶があるはずです。ゲーム機やスマホの充電が必須だと思ったという感想を聞きました(耐震対策でないところがいかにも現実的です)。
まあ、多くの家にキャンプ用品やカセットコンロがあって、星が綺麗だねとかいいながら外で焼き肉をというのが北海道スタイルでしたw
さて、そんなに重要な電気なのですが、やっかいにしている物の一つが「測定器具」ではないかと思っています。テスターを使ったりすることも今の技術科ではないようで、テスターあったら便利なのになとか思いますが、理科室には伝統的な電流計や電圧計があります。便利な道具ではあると思うのですが,なかなかやっかいです。
(日本では)プラスの端子が赤、マイナスの端子が普通3本あって、自分が測定する数値に合わせて端子を選択する必要があるのです。
一般的な電流計は、5A 500mA 50mAなのでまあそれなりにわかりやすいのですが、電圧計は3V 15V 300Vです。これ本当にわからなくなる子が多く閉口してしまいます。今は時計だってデジタル表示ですから、このメーターが読みにくいんですね。直感的にわかるデジタル表示が大好きなのです、みんな。
まあ、時間が60進法なので、それを考えるには「針」が良いように思います。そこは他のデジタル機器と違うところかも知れませんね。
車のメーター類も「デジタルで針表示」が増えているのは、きっとまた別な理由があるのだと思います。
学習指導要領を見てみると
回路に流れる電流や抵抗に加わる電圧の測定などを行わせ,回路の作成の仕方, 電流計や電圧計,電源装置などの基本的な操作技能を身に付けさせる。その上で,豆電球に流入する電流と流出する電流の大きさの関係を予想させ,それを調べる 実験を計画して実行させ,その結果から規則性を見いだして表現させる活動など が考えられる。その際,測定器具はデジタル表示のものを使用することも考えられる。
と書いてあります。最後の一文が重要かも。デジタル表示で良いんです。
いつもお世話になっているNaRiKaさんで、めちゃくちゃ便利なデジタル式の電流計と電圧計が売られているのです。うちの学校では電源装置もNaRiKaさんの可愛いやつなので、なんだかポップな感じで実験ができそうです。
実際にやってみるととにかく実験の効率がめちゃくちゃあがります。レンジを変えることなくすぐに読み取れるのは楽ですよね。自動で判断して、オーダーを合わせて表示してくれますから、いつくつかのパターンをあっという間に実験が完了してしまいました。
こういうのは儀式的・作法的に使い方をマスターするよりも、色々なパターンの実験を繰り返してその中から規則性や法則性を見つけ出せた方が良いですよね。それなら俄然短時間に明確な数値を得られた方が良いと思うのです。
そういう観点ではこれ圧倒的にオススメ。
1個5000円ほどですが、普通の電流計や電圧計より安いです。
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そうか、ナリカでは、アナログとデジタルの機器の色を合わせて作ったのかな?今気がつきましたけどw
ただ、考察では若干混乱をきたします。
アナログだったらきっと計測データの時点で丸められるデータがはっきりと「数値」になってしまうので、2.3V、2.4V、2.6Vが有意な差として認識されてしまいますからね。データを丸める勇気を身につけさせる必要がありそうです。