今年度は、小学生向けのイベントとして、「カカオからチョコレートづくり」を2回やりました。サポートとして入ってくれている中学生もどハマりする面白さで、今年度の取り組みによって新しくわかったこともありますので記録として残しておきます。


まずカカオ豆という一般的呼称を修正するために「豆と豆じゃない標本」というのを作ります。その前に色々話をするのですが、豆って本当は豆科の植物の種子(場合によっては果実)のことを言うはずなのに、いつの間にか小さなもののことを豆って言いがちだよねと言う話などです。でもそれよりも小さかったら「米粒」とか「ケシ粒」みたいになってしまうんだけれど。
標本箱に入れるのは豆と豆じゃないものですが
豆→大豆・小豆・落花生・白花豆
豆じゃない→カカオ・アーモンド・ゴマ・コーヒーです。何度か台紙も作り直しましたから、それなりに洗練されたものになったと思います。

その後、カカオの話になりますが先日実施した時はラッキーなことに2月15日、そうイベントの翌日ですw

バレンタインデーにチョコレートの流れから色々話をしましたが、児童労働問題などの後には大方「チーン」と言う雰囲気。引率の保護者の方たちもです。まあ、なかなか深刻な問題です。
でもその後、実際にカカオからチョコレートを作る段になると俄然やる気です。今回うまく行ったのは「個人のすり鉢をセリア製」のものに変えたことです。今まではダイソーの「すり鉢100円、すりこぎ100円(税別)」だったのですがなんとそれが廃盤。数が足りないので探してみるとセリアにセットで100円で売られているのです。これが最高だとわかりました。小さいのです。カカオの種子を10個くらい入れたらもう十分。それを崩して混ぜていくと、どうしてもすり鉢を手で覆う形になります。その時、手のひらの熱がすり鉢に伝わって、うまく溶けるのです。しっかりチョコレート風になります。それに、砂糖やカカオバターを加えればしっかりしたチョコレートになるのです。
中学生はその後毎日のようにチョコレートを作りに理科室に来ています。それは素晴らしいことだと思います。
Bean to Barのチョコレート屋さんで売られているチョコレートがどれだけ高いかのを知ってしまいましたので「これは200円以上で売っても良いことになる」という話になっています。確かにそうなのです。
こう言う経験を通して「もう少し上手くつくるには?」とか「フェアトレードとは?」とか「豆と豆じゃない」とか「大豆はどうして乾燥したら丸いんだ」とか・・・色々考えるきっかけにして欲しいなと思います。
小学生はどうなんでしょうね・・・?

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