◆ 撮りためすぎた“奇跡の瞬間たち”
自然観察が日課になって久しい。もう20年以上、散歩にカメラを持って出るのが習慣になっている。特別な機材じゃないけど、空を舞う鳥や草の露、虫の羽ばたきなど、ふとした瞬間に出会う美しさを撮ることが日々の小さな楽しみだ。ところが、これが積もり積もって、大変なことになってきた。気軽にシャッターを切ったつもりが、あっという間にSDカードの容量はいっぱい。パソコンに移して外付けHDDに保存して…と繰り返しているうちに、写真の数は数万枚を超えていた。あるとき気づいたのだ。新しい写真を撮る前に、もう一度「あの奇跡たち」に再会したいのに、それができない。なぜなら、どこにどの写真があるのか、まったくわからなくなってしまったのだ。フォルダ名は「2021_03」「2022_秋」「仮_虫」など、気分で命名していたせいで統一性がなく、検索もままならない。過去の自分のズボラさに泣きたくなる。思い出を大事にしたいと思えば思うほど、整理の難しさにぶち当たる。自然はただそこにあるだけで美しいのに、記録しようとした瞬間に人間の都合や技術が追いつかなくなるのは、なんとも皮肉だ。
下の写真なんて趙偶然撮影できた、アカゲラがドングリを運ぶ瞬間写真なのですが、2008年のブログにありました。元々ピンボケではあるのですが、この元データを探すのは「さて、どのHDDなのか?そしてそのHDDの電源ケーブルはどれなんだ?」からスタートなんですから悲しいです。ブログのデータは解像度低いけどいい科になってしまいます。
そもそもサーバー管理会社の閉鎖で10年間以上のブログデータが無くなったいるという悲しい現実もある訳なのですがね・・・

◆ 掘り出される“過去の名作”たち
そんなわけで最近は、昔の写真フォルダを探検するのが日課になっている。というのも、新しい自然との出会いももちろん楽しいのだが、昔の写真を見返すことで、当時の自分の観察眼や感じていた気持ちに改めて気づくからだ。先日のペリットの写真は2013年、マダニの写真なんて2009年の夏だ。、蝉の羽化に偶然立ち会い、夜明けまで粘って撮った一連の写真。そんな一枚一枚が、単なる記録ではなく「自分の自然観察人生の証」になっていると感じる。実は、昔ブログに載せた写真も引っ張り出して、改めて整理し直すことが増えてきた。Amazon Photoや、古いSDカードをまとめてデジタル化する作業をしてみたり、少しずつデータを復元しながら「名作アルバム」を作っている。とはいえ、一度アップロードした写真がSNSにしか残っていないとか、画質が落ちた状態でしか手元にないとか、そういう“デジタルの落とし穴”にも苦しめられているのが現実だ。写真って、撮った瞬間が大事なのはもちろんだけど、「あとで見返す」ことができなければ、宝の持ち腐れになるのかもしれない。
今回悲惨な事故が起こって大変なインドの空港。実は2015年にデリーから飛ぼうと思って空港に行ったらFullといわれて諦めたよなぁとか思って検索するとBlogではこうやって出てくるので良いんですよね。この時はラージコートという街にインドライオンを見に行こうと思ったのです。やめて南インドにしましたがねw

◆ そろそろ、だれか助けてください
正直なところ、そろそろ誰かこの写真の山をなんとかしてくれないかと思い始めている。AIとかクラウドとか、世の中には便利そうな言葉が溢れているけれど、自然観察のようなニッチで膨大なデータをどう分類すればいいのか、手が止まるばかり。自分としては、「撮影日・場所・被写体」で自動的にタグ付けしてくれて、関連する季節や行動(例:求愛、営巣、羽化など)も推定してくれるツールがあったら…と思うのだが、そんな都合の良いものがまだ見つからない。最近は、「GPS付きで記録する」などの工夫を試してみているものの、結局データがまた散らばるだけ。どなたか、こういう“自然観察系データ”の整理に強い方法、ご存じないだろうか?このブログを見てくださっている方で、「こうすれば整理できる!」「こうしたら見返すのが楽しくなる!」というアイデアがあれば、ぜひコメント欄にでも教えていただけないだろうか。データが整理されれば、また新しい観察にも心が向くだろうし、何よりこれまで出会った自然たちに、もう一度ちゃんと向き合える気がする。どうか、オジさんを写真地獄から救ってください…。

クラウドではないMacBookもどんどん侵食されてきています。もちろん、もう元データのSDカードはそのまま保管で枚数が増えまくりですw

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