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Don’t you wonder sometimes ?

実験 観察 教材

ピーナッツを燃やす〜各種燃焼実験

落花生で思い出しましたが、これらの実験やったことありますか?
理科の授業で「炎」が出るものって沢山あって、多くの生徒は喜ぶものですが、この実験はちょっとビックリします。

まずは、バイルシュタイン反応です。

銅線を酸化させて表面に酸化銅の皮膜を作ります。これにハロゲン(フッ素を除く)を含んだ試料をつけて再び強熱すると、緑から青緑色の炎が現れる(バイルシュタイン反応)。 この反応を利用することにより、フッ素を除くハロゲン元素を検出できるのです。わかりやすいのはプラスチックの分別。ポリエチレン((C₂H₄)ₙ)のように塩素を含まないものだとオレンジ色の炎が上がるだけですが、サランラップなどに代表される塩化ビニリデンなどではこんなに綺麗な炎が上がります。
わー綺麗〜!ってなるのですが、1990年代頃からの「ダイオキシン問題」でクローズアップされていた経緯もありますので、手放しで「綺麗だよね」にはなりません。

ダイオキシンなど の環境負荷を懸念する声に対向して、
1.ポリエチレンなどを使用したラッピングフィルムなど競合製品の利用を促進する動きがある
2.塩化ビニリデン衛生協議会はPVDCの安全性のアピールとともに、ごみ分別の啓蒙活動などに取り組んでいる
という話をすると、俄然色々なプラスチックで調べたくなって、行き着くのがプラスチック消しゴムです。
そしてこれは綺麗な炎が上がるので「消しかすどうしよう問題」に発展していくのです。まあ、みんな捨ててますけどね。塩化ビニリデンのラップは本当によくつきますからねぇ。


もう一つは金属の酸化の実験でこれです。まるで線香花火。

鉄粉が燃えてこんな感じになります。どうやって燃やすのか?これには「セロハンテープ」を使っています。セロハンテープに鉄粉をつけるのですが、問題はこのセロハンテープです。
本来のセロハンテープは支持体がセロハン、それに接着剤がついているのですが、ニチバンのものはセロハンなのですが、3Mのものは支持体がOPP。
OPPは、Oriented Polypropylene(オリエンテッドポリプロピレン)。こちらでやると異臭騒ぎなので、絶対にニチバンのセロハンテープです。


そしてもう一つの燃焼実験。これです。

クリップなどに工夫してピーナッツをつけます。うまくはさんだり、ちょっと穴を開けたり工夫してできます。
そのうえにビーカーなどを置いて着火。面白いほどよく燃えます。そして、水の温度がぐんぐん上がります。これを「熱量」の実験でやるのですが、見んなドン引き。それほど上がるので。
今年度やるときには、できるだけ熱を逃がさない方法でも考えさせようかなと思います。こういう実験は本当に楽しいです。

その方法を工夫するのはきっと「探究的」だと思います。熱源と容器の距離や水を入れる容器の性質、熱源の囲い方など多岐にわたりそうです。
必要なものを考えさせて、勝手に使って実験できたら面白そうですが、「1個のピーナッツ」じゃあ駄目そうですよね。例えばピーナッツの質量を合わせるとか工夫ができそうです。楽しみ…。


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