オリオン座の続きです。
せっかく世間の目を気にしながら買ったキラキラのアクセサリーはサイズ感から納得いかず、シールを買いに行く羽目にw。いやキラキラでもよかったのですが、支持する棒に適切なものがなく、バランスが悪すぎるんですよね、竹串じゃ。
ということで、授業のプリントのタイトルは「オリオン座をつくる」です。
前時までに太陽系の話をしているので「太陽はでかいなぁ」とか「表面温度が6000度ってやばいなぁ」とか「光で行っても8分20秒もかかるのかぁ」という情報を持っているので再確認。
実際にオリオン座を見たことがあったり、名前を知っている割合は非常に高いのでこれは楽しみです。
配布したシールと竹串を組み合わせます。ベテルギウスは赤、リゲルは青の大きめのシールです。
各星の距離でマークしたところに竹串をさします。でもオリオン座に見えるはずもありませんので、今度は地球からの見た目の高さの紙を配布して工夫して高さ調整。このとき、一人が片眼で見ないとうまくいかないんですよね。
これもっと下?上?とかいいながら調整して完成したものを地球側から見てみると見事にオリオン座になっていて「なるほど!」でした。こんなことになってるのかよっていう感想が多かったです。
オリオン座は最も近いもので250光年、遠いと1800光年くらい離れていますから、「太陽まで8分20秒」の感覚で考えるとめちゃくちゃバラッバラです。
それでも距離感がはっきりしないのであまりにも遠いからであって、どんな星もそんな感じなので便宜的に「天球上」に表しますという話です。
プラネタリウムなどの話をして納得という感じなってくれていました。
(これ、シール試作版です。本番はベテルギウスとリゲルをキラキラの大きめなシールに)
そのあと季節で見える星の話になります。夏にはくっきり、オリオンがよく見える冬には天の川が見えない話〜、天の川銀河の話に。
直径が10万光年、隣のアンドロメダ銀河まで250万光年、それぞれの銀河に2000〜4000億くらいの恒星があって,そんな銀河が今となっては2兆個くらいあるかもよって話をした感想の一部。
多いのは「オリオン座がこんなにでこぼこだとは思わなかった」なのですが、「こんな話を聞いてしまうと、今までいないと思っていた宇宙人はいるなって思った」という感じになりました。シルエットが地球人に似ているかは別として、「こりゃいるよね」と思ってもらえれば良いよなと思いました。
何名かは、こんな状況なのによく戦争とかいってるよなと思ったと書いてくれていました。
そういうことなんですよね。
太陽の話をする前に、地球の1億分の1モデルにエベレストや飛行機、大気の厚みの絵を描いたり、100億分の1の太陽モデルにプロミネンスを書いて、地球を書いてげっそりしていたからなおさらです。
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一億分の一モデルの地球といえば、外周40cmの球ですね。直径でいうと12.7cmくらいか。
これは、生徒全員が一つずつ持っているのですか? ブツはなんですか? 安価で適当なものが思い浮かばない。ゴムまりだと形を保っていてくれるだろうけど、安価とは言い難い。紙ふうせんだと心もとない。
本当は、外周4m、直径1.27m強の球だと良いんだが。これだと、地球の一千万分の一で、北極からパリを通って赤道までの距離を「1」として、それの一千万分の一を1mとするっていう、もともとの1mの定義を実感できる。ついでに、海の深さが最大で一万メートル強。海の平均深度が約3700m。大気圏のうち、対流圏がだいたい10km(一万メートル)で、最高峰エベレストよりちょい高いくらいで、で、一万メートルって、外周4mの地球において何メートルでしょうという問いが成立する。成立するっていう意味は、1mmより短い長さはほぼ実感できそうにないから。
直径1.27mの球の表面の0.37mmが深い深い大洋の平均の深さ。というか、薄さ。人がかろうじて呼吸できるかなっていう最高高度が1mmってとこ。人間はこんな薄っぺらなところのもっと薄っぺらなところでしか生きられないって現実を実感できる大きさが外周4mの球かな。
で、地表は凸凹だし、海の中も凸凹だし、ついでに、遠心力で赤道近辺は膨らんでいるけど、これって、ほぼ1mmの高低の中に入っちゃい、ほぼ完全な真球なのが地球ってことで、バスケットボールやテニスボールなんかよりずっとずっと真球なのが示せる。
直径1.27mの球に何が良いか考えたけど、バランスボールの大きいやつもせいぜい直径75cmで不可。二千万分の一のモデルだと65cmのバランスボールって手もあるが、これだと「実感」から遠ざかる。やっぱ、一千万分の一のモデルが欲しい。
バルーン方面に有りや無しや。
模造紙を張り合わせて直径1.27mの円を描き、あるいは黒板に直径1.27mの円を描くのもありかもしれないが、平面だと「実感」から遠ざかる。立体である球にこだわりたい。が、次善の策ではあろう。チョークの線より細い範囲で我々の世界は完結しているってのはわかる。