Wisdom96あらためWisdom23の例会を実施しました。
年末ということでどうしても進路業務があって参加できないという方が結局2名、インフルエンザに罹患してしまって参加できなかった人が1名となってしまい、結局参加できたのはわずか3名でした。
もちろんたくさんいれば良いというものではありませんし、今回はこの人数だったからかなり色濃く実験などをできたということがあるのも事実です。
とことが、せっかくならもう少し参加者が増えてくれたり、若い人たちが興味を持って参加してくれたら良いのになと思うのです。
Wisdom96時代にも似たようなことがあって、その時には「2名いたら十分サークル活動として成立だよ」と励まされたこともありました。
管制の研修会では、あえていろいろな実験をしています(自分はすでに所属外)が、「道具を使えない中年」や「ライターすらちゃんと使えない中年」を目の当たりにして、「 こ れ は ま ず い 」となったのです。厄介なことにその中年、「したり顔」でいろいろな文句ばっかり言う男だからなんです。
「ワイヤーストリッパー準備されていないもの、この線の被覆は剥がせないだろ」とくるような人です。や、それはひょっとしたら「ワイヤーストリッパーというツールを俺は知ってるぜ」アピールなのかもしれませんが、ちょっとというか全然違うよなと思うのです。
翌年は、マグネシウムリボンに着火するのに、ライターの内炎を近づけて着火せず「なんだこのライター」ときましたので結構な絶句だったんです。
となると、この学校の生徒の皆さんたちはおそらく「理科楽しいな」になっていないような気がするのです。
サークル活動の中ではなにかとてつもないことを発表しようとか思っているわけでもなんでもなく「こうやったら授業の反応よかったよ」とか「こんな教材作ってみたけどどう」的な流れがほとんどなのですが、なかなか参加者数増加にはつながらないわけです。
いろいろな理由が考えられますが、「生活の考え方の変化」は大きいような気がします。
はっきり覚えているのはWisdom96時代、2001年9月11日はよく覚えています。多分10名近い人数が江別市内の学校に集まっていたのですが、取り組んでいたのは「ヘロンの噴水」です。学校の授業でなんて全然出てくるようなものではないのですが、ものを考える仕組みとしてはなかなか面白いものです。これをいろいろな形で作っていたのですが、その日年休を取った先生から「飛行機突っ込んで大変なことになっている」というメールが来たのをはっきり覚えています。でもその時は「今ってそんな映画やってたっけ??」という認識でしかありませんでした。
時間がどんどん経過し、日付も変わり終わってから一人北区まで送って帰りました。その時点でも同時多発テロは全く知らず、2時頃帰宅した時に初めて知ったのです。ちなみに送って帰った方の人は翌日の朝まで知らなかったということでした。
つまりそんなに長時間やっても楽しくてしょうがなかったのです。それが今でもそうなのですが、それは少なくても今の若者たちにはおそらく全く理解されないはずですよね。自分の生活をしっかり重視しているからです(もちろん違う人だっているのですがね)。
あとはやっぱりNet環境の普及でしょうか。Wisdom96を正式に発足させた1996年では考えられない状況になっています。
Wisdom96の参加連絡は電子メールでということにしたのですが、それなら無理だ、俺だけFaxにしてくれというおねがいも受け付けた程の環境だったのです。
今はFaxなんてほとんど聞きませんよね??
しかも「動画」を簡単に入手できる時代ですから、そんな学校が終わった放課後に夜遅くまで集まる必要性なんてきっと若者たちにはないのかもしれません。現に例会にも「・・・ってYoutubeでやってたんです」というのがあるのも事実。そしてやってみたらうまくいかないことがたくさんあるのも事実。
その穴を埋めていくのが「対面で行う例会」だと思うのですがね。
理科教育においては、参加者同士が協力して課題を解決することも重要。グループでの実験やディスカッションを通じて、意見を共有し、協力して成果を上げる経験は、コミュニケーション能力やチームワークの向上につなが流ような気がしています。自分だけネットだけでなく、多様な視点を学ぶことで、新たな発見や気づきが生まれるはずなのです。
とりあえずたった3人で行った忘年会でもこんな話をしていたので、この先2人になっても継続しかないよなって思いました。
一番まずいのはネットの画像や資料、「動画を見ただけでできるようになった錯覚に陥るのは絶対まずいですよね」ってことなのです。
先日まで読んでいた「宙わたる教室」はほとんどが実際にあったことなんだと知ってしまいました。その中でこんなくだりが出ていました。
Anyone who stops learning is old,whether at twenty oe eighty.Anyone who keeps learning stays young.
これはヘンリーフォードの名言だそうです。
自分は幸いなことに後志管内でも教職経験を送ることができました。各校に教科の教員が一人ということがほとんどという学校ばかりで、おまけに大学を出てすぐの人たちが多くいるのですが、研修の権利や機会が全くと言って良いほど保証されていません。そこにいた3年間のうちに何度か田舎の先生たちとの交流の会を持つことができたのは貴重な機会です。
彼らの貪欲さは、どこからくるのか。そして都会の皆さんにその貪欲さがないのは一体なんなのか・・・気になりますが、それってなんか貧しいと日本が勝手に思い込んでいるアジアの国の人たちに貪欲さにも似ているのです。成長の割合を考えると色々見えてくるなと思うのは気のせいでしょうかねぇ。
「宙わたる教室」は学校教育に関わる人は全員一度は読んで、初心にかえるきっかけにして欲しいくらいの作品だと実感します。あと、伊与原新さんの作品はちょっと注目して読んでみようと思わされました。
あとこの作品が出版されるきっかけになった「オール讀物」もかもしれないですね。
さて31日、6日から仕事が始まるというのは、learningのチャンスなんてほとんどないじゃないですかね。これが色々な不具合の原因だと思うのですがねぇ。
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