魚類の眼球は哺乳類と異なってなかなか面白い構造になっています。
人の目は自分で見ることができますが、他の哺乳類の目をじっくり見る機会っていうのは、そうそうある物ではありません。例えば犬や猫を飼っている人、小さいですがハムスターを飼っている人くらいでしょうか。
ところが魚類の眼球は魚屋さんに行ったら見られるでしょうし、スーパーマーケットでもパックに入ってそのまま売られているもの、刺身を切り出した後、「アラ」として売られているものの中に眼球が入っていたりします。もちろん魚屋さんに「眼球を見るだけ」のために行くのもおかしいでしょうし、「食材」としてでなく、眼球目当てで購入するのもおかしいような気はします。
哺乳類と違ってまぶたがあるわけでもなく、魚類全体がなんとなく間抜けな表情に見えるのは、そのトロッとした目にあるような気もしています。
まぶたは無いわけですが、表面は脂瞼(しけん)といわれる膜で覆われています。そしてピント調整をするための筋肉や瞳の大きさを変えるような筋肉もついていません。常に同じように丸い瞳が入っているように見えるわけです。
この写真のように眼球の構造が大変わかりやすくなっている思います。
実際に解剖してみると、もちろん中にはレンズが入っていますが、そのレンズは完璧に近い球体です。しかも完璧な球体に近いので焦点距離は激烈に短いです。魚類はこのレンズを前後に移動することによってピントを調整しているのです。レンズの厚みを変えて視力を調整してるの私たちとちがって、きっと長生きしている魚類は老眼になる事はないのでしょうね、羨ましい。
もちろん、この透明なクリスタルタンパク質も加熱すると、まるで卵白が白くなるように不可逆的の化学変化をして真っ白になってしまいます。
食べるときなどで、目にしたり口にするチャンスがあるかもしれません。もちろん手にするチャンスもです。
煮干しを解剖してみると、その眼球の中に意外と大きな白いレンズが含まれています。もちろん透明ではないので、それを追加してみるようなことはできませんが、実際にそうしてみると面白いかもしれません
するとその透明な現像どうしてもそのまま保管したくなってしまうものですが、このレンズを透明のままで保存するのはなかなか簡単ではありません。てかできるのかね??