力のつり合いと作用反作用は混同されやすいものの一つで、「素朴概念」とも言い難い微妙な雰囲気を持っている事象です。
佐賀県の教員採用試験問題というのは一時的ずいぶんクローズアップされましたが、やはり「大人でも大混乱」というのを実感させられる現象の一つだろうなとおもいます。
図は北里大学の山本さんの論文からの借り物(理科の部屋のオフ会行けるかなぁ)。
力のつり合いを学習してから、次は作用・反作用という確認をして、「あーなんか聞いたことあるわ」の次にこの問題を提示。その結果のグラフがこんな感じです。ですよね、選択肢がこれなんだから。
今度学習が終わってからこれをやってみるのも重要そうですが、逆にその時にこの選択肢になったらちょっと悲しいですよねw。
当然次の質問にはみんな「垂直抗力」って書いてしまうのです。「抗力」って書いてしまってもわからないんですよね。
佐賀県のこの話、どんな展開になってきたのかなぁというのが本当に気になりますよね。
どう考えてもいろいろなクロスチェックをしているはずなので、全員が理解していなかったのか、いい加減なチェックだったのか、それとも問題作成者が大御所的な人で、忖度してしまったのか?
いずれにしても公に出してしまったのは痛い話ですね。
昨日は、中3の授業で、二人で荷物を持つ時、二人の紐の角度が成す角度は何度より小さくなければ「
二人で持っている意味が無い」のかという作図・計算をしましたが、やっぱり不思議な角度があって30°、45°、60°、90°なんですよ。作図してわかった!90°だという人が出るのですが、数名のクレームを受けていました。
こうやって作図してみるとわかるように、二人が持つヒモの角度が120°の時には、重力と同じ大きさが紐のかかりますから、少なくても「二人で持ったら軽くて済むよね」という想定からは外れているということで、もし二人の仲が悪くて、120°以上に開いているとしたら、二人で持つ意味何かあるの?筋トレ?ってことになる訳なんですよね。
ただ、こういうのが出てきて失笑です。なんでしょねw
まあ、テーマは「食卓で話題になる理科授業」なので良いのではないかなと思っています。
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